CSRの取り組み水資源の問題を解決する

クリタグループのアプローチ

水の偏在による水不足や産業の発展に伴う水質汚染、地下水の減少など、世界的な水に関する様々な問題は、気候変動と並んで最も重大な社会的課題の一つです。クリタグループは、事業活動で使用する取水量の削減に取り組むとともに、これまでに培ってきた節水・浄化・再利用技術によって、人々の生活と産業の発展に必要な水を最適な質と量で提供していきます。

SDGsへの貢献

目標と実績

クリタグループは、事業を通じた環境負荷低減が、事業に伴って発生する環境負荷を補い、さらに上回ることを目指し、「顧客での負荷低減量-自社での負荷量」を目標として設定しており、それぞれの実績値を継続して把握していきます。

2022年度目標 2019年度実績
顧客における節水量-自社での取水量 240百万m³ 52百万m³

顧客とともに

お客様の工場・事業所での節水

顧客における環境改善の推移

お客様の工場・事業所におけるクリタグループの提案による節水の実績はグラフの通りです。これらは主にボイラ・冷却水設備における循環水の水質適正管理による給水量削減や、工場排水の回収・再利用によるものです。なお、2018年度から従来の集計対象・集計方法を改訂しています。

顧客事例

CMK Corporation Thailand Co., Ltd.様での環境改善事例
(クリタ-GKケミカルCo., Ltd.の取り組み)

RO膜設備

CMK Corporation Thailand Co., Ltd.様は、主に自動車用の様々なプリント基板を製造されています。基板製造には洗浄用として多くの水が必要であり、また同社はCMKグループで最も水使用量が多い製造拠点であることから、水使用量の削減は継続的な課題となっています。
クリタ-GKケミカルは、洗浄用水の主要な製造設備であるRO膜設備の処理効率を高めることで水使用量を削減する提案を行いました。RO膜は給水中の塩類を分離する膜で、膜を透過した水は生産用水として使用し、塩類を含む水は排水として処理しています。RO膜の表面に汚れが付着すると給水量あたりの透過水量が減少し、水使用量の増加に繋がります。そのためクリタ-GKケミカルは、RO膜への汚れ付着を防止する水処理薬品を提案し、本提案が採用された結果、お客様は310,000m³/年の水使用量を削減することができました。また、従来は1回/週で実施していたRO膜の洗浄頻度を1回/2か月に低減するとともに、RO膜設備の前段にあるカートリッジフィルターの交換頻度を1回/毎週から1回/1.5か月に減少することが可能となり、省力化も実現しました。

お客様の声

Factory Engineering
Mr. Wittaya Srisuwan

クリタグループのRO薬品とコンサルティングサービスによりRO膜設備の運転管理は大幅に改善され、水使用量の削減と省力化が可能となり、総コストが削減できました。クリタチームのサポートに感謝します。

PTT Public Company Limited (Rayong Gas Separation Plants) 様での環境改善事例
(クリタ-GKケミカルCo., Ltd.の取り組み)

PTT Public Company Limited様は、タイ国最大の天然ガス・石油事業を行うエネルギー企業です。同社グループは「Advanced and Green National Oil Company」を目指し、「PTT Group SSHE(Security, Safety, Health and Environment) Management Standards」に基づくCSR活動を推進されています。同社のRayong Gas Separation Plantsでは、用水製造設備の一つであるRO膜設備において、RO膜表面への汚れ付着により、透過水量の減少と水量確保のために定期的な膜洗浄を実施する必要があるという問題が発生していました。
クリタ-GKケミカルは、RO膜への汚れ付着を防止する水処理薬品の適用を提案しました。本提案の採用により、透過水量の安定化を実現するとともに、従来は1回/2か月で実施していたRO膜の洗浄頻度を1回/4か月に延長することができ、洗浄用水などを含め1,260m³/年の水使用量を削減することができました。また、RO膜設備の適正な運転管理により11.5t-CO2にあたる電力使用量を削減できました。

お客様の声

Process Engineering and Optimization Division,
Production Planning and Technical Management Department
Mr. Thodsaphon Phansadsadee

今回の提案を採用したことで水とエネルギーの消費を削減することができました。クリタの処理プログラムによりRO膜設備は安定して稼働しており、RO膜の破損リスクが減少すると共に稼働時間も延長できるなど、環境負荷だけでなくコスト削減に繋がる提案をくれたクリタに感謝します。今後もより多くの改善提案を楽しみにしています。

自社内において

自社内での取水量削減

自社での環境改善の推移

クリタグループは、各社、各事業所の特性を踏まえ、生産量や売上高、延べ床面積など、水使用量との関連性が高い項目を原単位母数として設定し、原単位での取水量削減に取り組んでいます。なお、2018年度から海外グループ会社の実績も集計しています。

クリタ・ド・ブラジルLTDA.での節水事例

クリタ・ド・ブラジルLTDA.における
水使用量の推移

クリタ・ド・ブラジルLTDA.は南米におけるクリタグループの水処理薬品製造・販売、技術サービスの提供を事業としています。同社本社工場で使用する水の多くは水処理薬品の製造用ですが、生産設備の洗浄や実験などにも水を使用しています。
同社は、製品用途以外の水使用量を削減するため、工場内での使用状況を精査しました。その結果、製造ラインの一部で大量の水を洗浄用に使用していることが確認されました。そこで同社は、2019年度に製造ラインの変更や機器類のメンテナンスなど設備面での改善を行うと共に、洗浄方法の最適化や社員向けの節水キャンペーンなど、様々な取り組みを実施しました。それにより、水使用量を2018年度比で5%削減しました。

水利用に関する社内啓発キャンペーンを実施

自社施設における水リスクの評価

当社は、クリタグループの生産拠点が立地する域の水リスクを世界資源研究所(World Resources Institute)の「AQUEDUCT」を用いて年1回、評価・確認しています。2019年度は水使用量の多い生産拠点を調査し、4拠点が高リスク以上に該当する地域に立地していることが判明しました。また、全生産拠点の取水量に占める4拠点の取水量の割合は3%であることを確認しました。

「Water Resilience Coalition」に参加

当社は「Water Resilience Coalition(WRC)」に設立会員として参加しています。WRCは、国連グローバル・コンパクトのイニシアチブの一つであるThe CEO Water Mandateが新たに設立した団体で、世界各地域の水ストレス下にある流域において産業界主導で水資源の保全・回復に取り組むものです。クリタグループは、WRCへの参加を通じ、さまざまな企業や団体とともに世界の水資源の保全・回復に取り組み、SDGs(持続可能な開発目標)の達成と企業理念の実現を目指していきます。
また、当社は国連グローバル・コンパクトに参加するともに、The CEO Water Mandateに署名しています。

環境省「Water Project」への参加

当社は、環境省の「Water Project」に参加しており、水資源の有効活用や水環境の保全に係る技術、事業活動に関する情報を、本プロジェクトを通じて発信しています。