Press Release

2020年

2020年8月20日

水処理におけるDX、AI・IoT製品の共同開発プロジェクトを発足
~本プロジェクトを推進するデジタル技術専業の「Fracta Leap」を設立~

栗田工業株式会社(東京都中野区、社長:門田 道也)は、子会社である米国AIベンチャー企業Fracta(米国カリフォルニア州、CEO:加藤 崇、以下「Fracta社」という)と共同で「メタ・アクアプロジェクト」を発足し、水処理におけるデジタルトランスフォーメーション(以下DXという)とAI・IoT製品の開発に取り組んでいます。本プロジェクトの推進にあたり、Fracta社は水処理に関わるデジタル技術を専業とするFracta Leap株式会社(以下、「Fracta Leap社」という)を本年5月に設立しました。

メタ・アクアプロジェクトでは、当社が保有する水処理の技術・ノウハウと、Fracta社の先進的なAI技術・ノウハウを融合し、水処理における画期的なデジタルソリューションの構築を目指しています。機械学習・シミュレーション技術などを駆使することで、水処理設備とその運転管理における効率化・スマート化を実現し、お客様に最先端のサービスとして提供していきます。併せて、機械学習による設計の自動化などにも取り組み、当社の水処理設備に関わる生産業務を飛躍的に効率化していきます。

当社は、既存のビジネスプロセス・ビジネスモデルから脱却し、新たな顧客価値を創出していくため、2020年4月にDXを推進する「デジタル戦略本部」を新設し、事業の変容を加速しています。その活動の一環として発足したメタ・アクアプロジェクトは、当社とFracta社による初めての本格的な共同プロジェクトであり、本プロジェクトを通じて両社のさらなるシナジーを創出していきます。

Fracta社は2015年の設立以来、米国、英国および日本において、水道管の老朽化に伴う破損や漏水という社会問題の解決に貢献するAI技術を駆使したソフトウェアサービス事業を展開しています。このたび設立したFracta Leap社においても、AI技術による水に関する社会インフラの省コスト化・長寿命化を実現し、世界的に深刻な水不足という社会問題の解決を目指します。

なお、Fracta Leap社には、Fracta社に所属していた技術者が在籍しています。同社では、メタ・アクアプロジェクトの取り組みをさらに加速させるため、データサイエンティスト、ソフトウェアエンジニア、UI/UXデザイナーなどを積極的に募集・採用しており、数年以内に30-40名程度の体制を構築する予定です。

Fracta Leap社の概要

会社名 Fracta Leap株式会社 (フラクタリープ)
設立 2020年5月
所在地 (東京オフィス)東京都新宿区高田馬場3丁目2-14
(川崎オフィス・ラボ)神奈川県川崎市幸区新川崎7番7号 KBIC本館
代表取締役 北林 康弘
事業内容 水処理に関する社会インフラの問題解決に貢献する技術・製品の開発
WEBサイト https://fracta-leap.com/

Fracta社の概要

2015年に設立したシリコンバレーのベンチャー企業。米国では老朽化した水道管の破損・漏水事故が深刻な社会問題となっており、その解決に向け、AI/機械学習を活用した水道管の劣化予測ソフトウェアサービスを展開している。2018年5月に当社と資本・業務提携契約を締結した。現在、米国50州の内27州で63の水道事業者にサービスを提供しており、2019年には日本の6つの水道事業体にて検証を行っている。また、2020年3月より、日本の水道事業体向けにオンライン管路診断ツールの提供を開始しており、2020年5月には愛知県豊田市と全国初となる業務委託契約を締結した。

会社名 Fracta
所在地 米国カリフォルニア州
CEO 加藤 崇
事業内容 AI(人工知能)/機械学習に基づくインフラ劣化予測のソフトウェア開発
WEBサイト https://www.fracta-jp.com/(日)
https://fracta.ai/(英)