グローバル展開も視野に入れた
商品開発の楽しさ

2015年入社
イノベーション本部/有機化学専攻卒

坂元 絢子

Ayako Sakamoto

Q1

業務内容と仕事の
やりがいを教えてください

グローバル展開も視野に入れた
研究開発の楽しさ

私がクリタを志望したのは、大学院で研究に没頭した有機化学の知見を生かして新たな水処理薬品を開発し、まだ解決できていない水環境の問題を解決したいと考えたからです。希望通り開発本部に配属され、水処理薬品を合成し、合成した薬品の構造を把握するための分析手法を開発する担当業務そのものに大きなやりがいを感じています。
いま開発を進めている凝集・凝結剤は、排水処理の過程で発生する汚泥を固液分離して容積を減らし、お客様の現場の廃棄物削減に貢献します。この新規薬品は、欧州と北米の企業との協業により開発しているものです。私自身も海外に出張し、協業者と実際にディスカッションしながら研究設備で薬品の合成を行うことができました。現在、海外展開に向け、クリタグループの一員であるクリタ・ヨーロッパGmbH(以下、KEG社)が欧州で長期実証実験を行っており、今後が楽しみな薬品です。

Q2

体験談を教えてください

クリタグループの強い結束力が
研究開発を支える

水処理薬品の「合成法」と「構造・耐性」、「効果」という3つの関係を把握することにより、従来のものより廃棄物削減効果が高い薬品を開発できたことは、研究者としての大きな成果です。社内外のさまざまな人々の協力を得て開発し、商品化できたことも忘れられません。現在開発中の新規薬品について、海外企業と共同開発の契約を締結する際には、社内の知的財産部門や法務部門と共に契約書の作成や交渉にあたり、KEG社の研究者の協力を得て先方からの要望を引き出すことができました。海外展開に向けた計画は、営業部門との連携によって立案したものです。クリタグループの強い結束力は、研究開発を支える大きな力になっています。
一方、開発プロジェクトを立ち上げるための提案が通らなかったこともあり、お客様へのヒアリングを通して市場ニーズの把握に努め、次の開発テーマを模索しています。

Q3

今後の夢や目標は何ですか

恵まれた環境の中で
3つの目標達成を目指す

入社するまで仕事というものは上司から指示されたことを実行することだと思っていました。ところが、実際に仕事を始めてみると主体的に推進する必要がありました。自分で何をすべきかを考え、行動し、周囲の人々を巻き込みながら仕事を進めます。自由度が高く、若手でもやりたいことに挑戦するチャンスを得られるのがクリタの社風といえるでしょう。私自身もデータサイエンスを用いた新しい手法により開発をスピードアップする提案をして、採用された経験があります。
この恵まれた環境の中で、私は3つの目標を達成したいと考えています。まず、競合他社を圧倒する水処理薬品を開発して、環境問題に貢献することです。さらに、排水処理の海外戦略を推進し、グローバルな水資源の課題解決に寄与すること。そして3つ目は、研究者として論文を発表して博士号を取得し、水処理薬品の合成に関する研究分野を活性化することです。水処理薬品の開発者として合成法、分析手法、機構解明、机上試験、現場実証から商品化、商品化後の拡販に至るまで幅広いプロセスに関われていることが、目標達成に向けた大きな力になっています。