Press Release

2005年

2005年9月21日

山口県に水処理装置の生産拠点を開設しました

栗田工業株式会社(本社:東京都新宿区、社長:藤野宏)は、水処理装置の生産能力増強を目的として、当社の水処理薬品製造拠点であった山口事業所(山口県山口市)を転用し、水処理装置の生産拠点として新たに開設しました。

山口事業所では、モジュール化装置および小型の標準装置を生産します。モジュール化装置とは、逆浸透(RO)膜装置やイオン交換装置などの水処理装置、ポンプや熱交換器などの機器類、操作盤を立体的に配置することにより一つのユニットとしてコンパクトにまとめたものです。モジュール化装置の設置スペースは、従来に比べ30%以上縮小しました。また、従来、超純水製造システムなどの水処理装置はお客様の工場内で組立てていましたが、モジュール化装置は当社の事業所内で生産し、試運転まで実施後に納入します。そのため、現地工事を最小限に抑えることでコストダウンを実現すると共に、短期間での納品を可能としました。当社はモジュール化装置の開発・生産を2000年度から開始し、以後、順調に生産量を拡大してきました。具体的には、2004年度における当社の国内医薬業界向け水処理装置は全てモジュール化装置とし、同じく国内電子産業向けは約85%(売上高比)まで拡大しました。今回の山口事業所の開設によって、当社のモジュール化装置生産拠点は静岡事業所(静岡県榛原郡吉田町)と合わせて2ヵ所となり、今後のモジュール化装置の需要拡大に対応できる体制が整いました。

新たな生産拠点となる山口事業所は、当社の水処理薬品製造体制再編に伴い、本年2月末で休止していた水処理薬品製造工場の建物を有効活用し、大型クレーンなどを新設したものです。モジュール化装置用のスキッド組立棟(880m2)と標準装置用の規格組立棟(650m2)からなり、試運転用の超純水製造システムや、半導体・液晶製造工場向け機能性洗浄水ユニット(*)組立用クリーンルームも新設しました。静岡事業所では主に大型モジュール化装置を生産し、山口事業所では機能性洗浄水ユニットを含む標準装置および西日本向けモジュール化装置の生産を行います。既に今年8月から標準装置の出荷を開始しており、9月からモジュール化装置の生産もスタートしています。

超純水に水素ガスやオゾンガスなどを溶解し、「機能性洗浄水」を製造する装置です。機能性洗浄水は半導体の基板や液晶のガラスパネルの表面に付着した微粒子・金属などの除去能力が高く、従来これらの除去に使用していた薬液の代替として使用することによって、コストダウンや環境負荷低減に貢献するものとして注目されています。

その他の標準装置については、「標準装置案内」を参照して下さい。

  1. 名称
    山口事業所
  2. 住所
    〒754-0894 山口県山口市大字佐山5-4 TEL:083-988-1251
  3. 所長
    森 誠二(生産本部 エンジニアリング二部長)
  4. 所員
    10名

▲山口事業所
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▲規格組立棟
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▲スキッド組立棟
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