Press Release

2014年

2014年10月27日
栗田工業株式会社
Israel Chemicals Limited

栗田工業によるICL社の水処理薬品事業、紙プロセス薬品事業、アルミナ化合物事業(APW事業)の買収について
- ICL社のパフォーマンス・プロダクト部門は、農業、食品、特殊製品などコア事業へ注力する戦略の一環としてAPW事業を売却 -

栗田工業(東京証券取引所上場:水処理薬品、水処理装置、メンテナンスサービスを提供する日本の総合水処理企業、以下「栗田工業」)及びIsrael Chemicals Limited(ニューヨーク証券取引所及びテルアビブ証券取引所上場:農業、加工食品及び特殊製品市場における世界的な人口の成長に対応する特殊鉱物をベースとしたグローバル製造メーカー、以下「ICL」)は、栗田工業がICLのパフォーマンス・プロダクトセグメント(以下「ICL PP」)のうち、ドイツのルートヴィヒスハーフェンとデュッセルドルフをはじめ、その他欧州の各地、及び中国に基盤を置くAPW事業を買収することについて、本日その契約を締結しました。

APW事業は、民間企業や自治体向けに特殊な化学品や水処理ソリューションを提供しています。
本契約は、欧州各国と中国で展開している水処理薬品事業と、ドイツのルードヴィヒスハーフェン、デュッセルドルフに製造拠点を置く紙プロセス薬品事業、アルミナ化合物事業を栗田工業が買収するものです。

APW事業の買収は栗田工業の成長戦略の一環であり、ICLの水処理薬品事業と栗田工業の水処理技術が融合することで、栗田工業はそのグローバル展開において強固な事業基盤を構築することができます。また、紙プロセス薬品事業が有する商品は、栗田工業の既存顧客において新たな市場を創出することができ、アルミナ化合物事業が有する凝集技術と、栗田工業のセンシング技術の組み合わせにより、無機凝集剤の最適なソリューションを提供することが可能となります。

栗田工業の代表取締役社長中井稔之は次のように述べています。「本買収により当社グループは、APW事業が有する多様な商品群と、欧州をはじめとする広範な顧客基盤を獲得します。日本およびアジア圏を中心とした当社グループの顧客基盤と合わせ、海外事業の基盤がさらに強化されることとなります。また、APW事業が有する経験豊富なセールスチームと、欧州の優良企業と築き上げた良好な関係は、国際競争を勝ち抜く企業グループを目指す我々クリタグループを確実に支えていくことになるでしょう。さらに、APW事業の技術と商品は当社と補完性が高く、様々なシナジーが創出されることで、当社の中長期的な成長に資する新商品・サービスの開発が期待できます。」

ICL社長兼CEOのStefan Borgasは次のように述べています。「我々は、栗田工業というAPW事業の売却に相応しい企業と契約を締結でき、大変うれしく思っています。本売却は、ICLと栗田工業だけでなく、APW事業に属する献身的で優秀な従業員にとっても好機となるでしょう。APW事業の確立されたビジネスと、優れた商品及びソリューションのラインナップは、水処理市場における栗田工業の位置付けやその評価と相まって、欧州をはじめとした様々な地域において栗田工業とともにさらなる成長を遂げていくでしょう。ICLは、APW事業やその他のノンコア事業の売却で得た資金によって、コア事業である農業、食品、特殊製品事業を強化し、オペレーションを向上させ、特徴ある鉱物を活かした事業や技術を確立して、新興国に重点を置きながら国際的なプレゼンスを高めていきます。」

ICL PPの欧州・アジア太平洋地域のCEOであるEli Glazerは次のように述べています。「ノンコアであってもAPW事業のような堅実な事業の売却を模索するにあたって、我々が売却先として重視したのは、APW事業に近しい事業を展開していること、APW事業の発展が見込めること、既存の製造拠点を活かした事業継続が期待できることでした。栗田工業はこれら全てを満たしており、我々は大変喜ばしく思っています。ここ数年、ドイツをはじめ、APW事業の経営陣と従業員はその事業の発展に資する素晴らしい仕事をしてきました。彼らは栗田工業によるAPW事業の成長プランに欠かせない存在となるでしょう。そして、APW事業の従業員たちは、これまでと変わらぬゴールを目指す企業の下で、やりがいをもって活躍していくものと確信しています。我々は、彼らの素晴らしい未来を願ってやみません。」